[配当総額伸びた企業ランキング] トップ10企業はどこ?株価でも比較してみようか。Next1000対象で3年前比。ホロンが配当総額伸び率一位だが、株価的にはアイアール・ジャパンが目立つ。株価と配当総額の関係も考察。

 

日経新聞がおもしろい調査をしてくれました。今回は、配当総額が3年前比で伸びた企業はどこだ、という話。

 

配当増やすってことは、株主還元してることにつながりますから、株主にとっては当然いいことです。

 

ただ、株価的にはホルダーは報われてるのかどうかも確認したいんで、私の方で視覚的にチェックもしてみました。

 

では、以下、8月2日の日経新聞の重要箇所のまとめと、あとトップ10の企業の紹介をします。

 

配当額伸びた企業、日経新聞が、NEXT1000を対象に、3年比での配当総額の伸び率をランキング化。独自の市場を切り開いた企業が上位に並ぶ。一位はホロン。

上記日経新聞によると、NEXT1000(売上高100億円以下の上場企業)対象に、3年前比で配当総額の伸び率が大きかった企業をランキング化したとのこと。

 

精密技術やインターネットの活用で、独自の市場を切り開いた企業が上位に並んで株主還元したとのこと。配当総額の増加率が大きいほど、より株主に報いたといえるとのこと。逆風下でも強い企業を探すため、対象は、20年まで4年連続の黒字など条件を課したとのこと。

 

日本経済新聞社は売上高100億円以下の上場企業「NEXT1000」を対象に、3年前と比べて配当総額の伸び率が大きかった企業をランキングした。上位には精密技術やインターネットの活用で独自の市場を切り開き、稼いだ利益で株主還元を手厚くした企業が並んだ。

 

配当総額の増加率が大きいほど、より株主に報いたといえる。新型コロナウイルス禍や米中貿易摩擦といった逆風下でも利益を確保し、株主還元を続けた企業を選ぶため、2020年度まで4年連続の黒字などの条件を満たす企業を対象にした。

 

はい、では今回は、日経新聞が調査してくれた中で、3年比配当総額伸び率トップ10企業、及び、伸び率を紹介します。いくつかの企業の紹介などは日経新聞にさらに書かれてあるので、気になる方はそちらを参照してください。

 

1位 ホロン 4.75倍

2位 ラクーンホールディングス 4.13倍

3位 応用技術 4.07倍

4位 RSC 3.22倍

5位 デイトナ 2.89倍

6位 アイ・アールホールディングス 2.83倍

7位 ダブルスタンダード 2.78倍

8位 コスモ・バイオ 2.45倍

9位 オリジナル設計 2.32倍

10位 エイトレッド 2.16倍

 

というわけで、一位はホロンでした。おめでとうございます。

 

 

配当総額伸びた企業ランキング、「1株配当」での比較ではなく、「配当総額」の話。

これ、念には念のためですが、「1株配当」の話ではなく、あくまで「配当総額」の話です。我々がいつも見る1株配当を見ていても、計算が合いません。

 

例えば、一位のホロンだと、1株年間配当は、3年前5円。21年時点で20円。これだと、4倍になります。でも、今回は「配当総額」の話なので、4.75倍です。具体的には、1600万から7600万。4.75倍になります。

 

株主還元に積極的なのは、良いことです。

 

さて、ここで疑問が生じます。株価自体は伸びてるんでしょうか?

 

 

配当総額伸びた企業、株価も伸びてるんだろうか?

ここで、私なりに簡単にチェックをしてみました。

 

 

これらのトップ10企業の株価を。2018年初前後に同じ株価だったと仮定して、21年7月末までの株価の比較をしてみました。

 

2018年の年初前後をスタートにした理由ですが、今回3年間での比較ということで、2018年にしたわけですが、各企業決算時期が違いますから、では年初あたりからのスタートにしようということで、そうしました。週足表示なんで、1週間ぐらいずれがあるかもです。

 

結果は以下の通り。

 

 

再度、株価ではなく、「株価比率」です。

 

 

アイ・アールジャパンは配当総額伸び率ランク6位だが、株価の伸び率は断トツトップ

で、もう誰しも目に行くと思いますが、一番上の企業がすぐ目につきますね。なんやねん、このぶち上げ感は、と。これは、アイ・アールジャパンです。

 

アイ・アールジャパンは配当総額伸び率ランクは6位でしたね。でも株価的には、ぶっちぎりのトップを突っ走りました。まぁ21年の株価の乱高下は相当激しいようなので、ホルダーはいろいろ大変でしょうが。

 

 

配当総額伸び率トップ5であるの株価、ホロン、ラクーンホールディングス、応用技術、デイトナは株価も健闘。ただ、RSCは例外。

トップ5だけでみると、1位のホロン、2位のラクーンホールディングス、3位の応用技術、5位のデイトナ、全部株価も上位におり、健闘している感があります。ただ、4位のRSCだけは例外で、株価は一番下のマイナス圏にいます

 

2018年1月4日の株価が581円、21年7月末で530円ですから、確かにマイナスです。

 

配当総額伸び率はトップ4、しかし株価は伸びなかったという、なんとも興味深い状況になっています

 

 

配当総額伸び率トップ2のラクーンは2020年から2021年にかけてがすごかった

あと、ラクーンホールディングスですけど、今回3年比での話ですけど、ラクーンに関して言えば、これは最終1年でぶっちあげたやつです。

 

株価的にはオレンジ色のやつで、2020年中旬まではのんびりしていたものの、そこから突如上に来てます。

 

配当総額も同様、調べてみると、18年4月が9200万、2019年1億1100万、2020年1億3100万、2021年3億8000万。

 

ほら、2020年から2021年のわずか1年で、2.9倍も伸びてます。

 

こういう企業もなかなかおもしろいですね。

 

 

配当総額伸びた企業トップ10、TOPIXと比べると、株価の伸びがいいのはわかる。

で、上記では10社の比較してますけど、じゃ、TOPIXと比較してどうやねん、という話。

 

これをするには、アイ・アールジャパンを取り除く必要がありました。なぜなら、アイ・アールジャパンが上に行き過ぎて、全部表示できなくなってしまうので。

 

アイ・アールジャパンを取り除いて、再度TOIX加えて作り直した結果が下記。

 

 

ほら、TOPIXなんて下から2番目です。ということは、今回紹介した企業のほとんどは、TOPIXの株価よりも伸びがよかった、という話になります。

 

というわけで、配当総額伸び率と株価は同じとはいかないが、配当総額伸び率トップ企業の株価は、TOPIXよりいい企業がほとんど、ということになりました。

 

株主還元大歓迎企業さんにはどんどん株主還元してもらいたいものです。

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