住友電設の決算訂正が出る。
日経新聞によると、住友電設が26日、インドネシア子会社の不適切な会計処理を受け、2016年3月期分の決算を訂正したとのこと。営業損益ベースで累計14億5900万円のマイナス要因とのこと。経営責任を明確にするため、役員報酬もカットとのこと。
26日、インドネシア子会社の不適切な会計処理を受け、2016年3月期まで3期分の決算を訂正
営業損益ベースにすると、累計で14億5900万円のマイナス要因
役員報酬カット
思ったよりも全容を把握するのにけっこう時間がかかりましたね。当初の予想額が営業損益ベースで約15億円でした。4100万円ほど下がりました。ただ、住友電設への影響はかなりのもの。決算修正が多年度にわたり行われる形となっています。
役員報酬カットについて
上記日経新聞によると、役員報酬カットに関してまとめると、
- 磯部正人会長、月額報酬を20%を2か月間返上
- 坂崎全男社長は月額報酬を20%を2か月間返上
- 国際本部を所管する取締役専務執行役員は、月額報酬20%を2か月間返上
- 経理部門を担当する取締役常務執行役員が同20%を1カ月間返上
とのこと。
磯部正人会長と坂崎全男社長は月額報酬の20%を2カ月間、返上
国際本部を所管する取締役専務執行役員が月額報酬20%を2カ月間
経理部門を担当する取締役常務執行役員が同20%を1カ月間返上
結局が問題だったのか
こちらに関しては、住友電設のオフィシャルの文章から引用します。住友電設によると、インドネシア子会社である、P.T.タイヨー シナール ラヤ テクニク(TSRT)の工事進行基準の計算において、工事収益が最大計上されていたとのこと。また、工事損失引当金が適時に計上されていなかったとのこと。これが理由で、過去に公表した連結財務諸表について、会計処理を訂正する必要があったとのこと。
TSRTの過年度からの工事進行基準の計算において、工事収益が過大に計上されて いること及び工事損失引当金が適時に計上されていないことが判明
当社が過去に公表し た連結財務諸表について、会計処理等を訂正すべきであると判断
訂正年度に関して
住友電設の文章によると、
平成 26 年3月期第 1 四半期から平成 28 年3月期第3四半期までの有価証券報告書、四半期報告書について訂正報告書を提出しました。
ということで、けっこう別年度にもわたり、大変な話でした。
結局事件はどうして起こったのか
住友電設の公式文章によると、TSRTにて、平成26年3月期第1四半期の工事売上高、利益が、利益計画の数値に達していなかったとのこと。前副社長が社長に報告したところ、工事売上高の過大計上の指示を受けたとのこと。結果、前副社長がこれを実行したとのこと。
本件不適切な会計処理は、ТSRТにおいて、平成 26 年3月期第1四半期の工事売上高・利 益が利益計画の数値に達していないことが同四半期末近くに判明
この事態を前副社長は社長 に報告
工事売上高の過大計上の指示を受け、前副社長がこれを実行した
ここが今回の1番のポイントともいえます。ポイントは2つ。
- 平成26年の3月期第1四半期の不正が始まり
- 社長の指示。数値目標を達成するため。
1.平成26年の3月期第1四半期の不正が始まり
平成26年3月期第1四半期の連結売上高への修正は、6百万円。営業利益の修正は3億9900百万円。
それが、第91期平成 28 年3月期 第3四半期になると、売上高にして11億5300万円に連結修正が上がっています。11億9000万円
驚きの変化でしょう。一度不正しちゃうと、こうなっちゃうってことでもあります。
2.社長の指示。数値目標を達成するため。
ここもポイント。不正を見逃すわけにはいきませんが、会社からのプレッシャーがけっこうあったかもしれません。ただ、この件に関しては、本社に相談とかなしです。最終的には、社長への報告もなしで、副社長独断でやっていたとの報告も。それが下記。
住友電設は内部統制の不備を報告
上記に書いたこと踏まえ、住友電設は、公式の報告書で、こう書いています。前副社長が計画必達がトップの方針という誤った認識を持ち、以降もこの考えを変えなかった。最終的には社長に報告することなく不適切な会計処理を安易に選択。経理スタッフにも指示。よって内部統制は有効に機能していなかった。コンプライアンスの問題もあった。
前副社長は、「計画必達がトップの方針」との誤った認識を持ち、以降も、計画 未達の事態には、原価低減に取り組むものの、最終的には社長に報告することなく不適切な会計 処理を安易に選択
ТSRТの業務及び経理スタッフに指示し、実行
この行為 は、内部統制を無効化するものであり、管理部門も牽制機能を果たせていなかった
内部通報制度を制定・運用しておりましたが、有効に機能していなかった
当社のТSRТに対するコンプライアンスの徹底に一部不十分な点が あったという不備も、その要因
認識はされています。ただ、本当にこれから改革できるか、これが焦点になります。今後にも注目です。それでは!