福島に世界最大級の水素工場が建設される。
東芝と東北電力、岩谷産業が数十億円を投資して福島県内に世界最大級の水素製造工場を建設
日経新聞によると、政府が福島復興の柱のひとつに位置づける水素社会構想の事業主体が28日固まったとのこと。東芝と東北電力、岩谷産業が数十億円を投資して福島県内に世界最大級の水素製造工場を建設するとのこと。
政府が福島復興の柱のひとつに位置づける水素社会構想の事業主体
28日固まった
東芝と東北電力、岩谷産業
数十億円を投資して福島県内に世界最大級の水素製造工場を建設
福島に世界最大級の水素工場ができます。東芝、東北電力、岩谷産業が事業主体に選ばれました。各社、異なる重要な役割を担うことになります。
東芝、東北電力、岩谷産業の福祉までの水素工場建設のそれぞれの役割は
上記日経新聞によると、経産省の委託事業として実施し、プラント建設は東芝、送電網の整備は東北電、水素の貯蔵・流通は岩谷産業がそれぞれ手掛けるとのこと。
経産省の委託事業として実施
プラント建設は東芝
送電網の整備は東北電
水素の貯蔵・流通は岩谷産業
東芝は半導体も好調で、業績が回復基調
今回福島の水素工場のプラント建設をすることになった東芝。東芝っちゅうと、つい28日に、営業利益の上方修正を発表したばかりです。
28日の日経新聞によると、東芝は2016年4~9月期の連結営業損益(米国会計基準)が700億円の黒字(前年同期は904億円の赤字)に回復する見通しだと発表したとのこと。従来予想は300億円の黒字だったとのこと。主力の半導体が好調な上、リストラで固定費負担も減るとのこと。
東芝は2016年4~9月期の連結営業損益(米国会計基準)が700億円の黒字(前年同期は904億円の赤字)に回復する見通し
従来予想は300億円の黒字
主力の半導体が好調な上、リストラで固定費負担も減る
半導体事業などが好調、上方修正が続き、今回、福島の水素工場のプラント建設という重役を任され、いい流れにはなってきているかもしれませんね。
東芝と東北電力と岩谷産業が投資する水素工場はどれくらいの製造量を誇るのか
日経新聞によると、次世代自動車の1万台分の燃料にあたる年900トンを製造するとのこと。
次世代自動車の1万台分の燃料にあたる年900トンを製造
いつ福島に世界最大級の水素製造工場は建設されるのか。福島からの水素をオリンピック会場で使う計画か。
「復興五輪」に位置づける東京五輪・パラリンピックの2020年までに稼働する方針とのこと。
「復興五輪」に位置づける東京五輪・パラリンピックの2020年までに稼働する方針
これ、復興五輪というだけあって、やはり2020年のオリンピックには、この福島からの水素を会場などで使うことを計画していると考えられますね。それでこそ、復興五輪につながると思います。
福島で建設される世界最大級の水素工場で作られる水素とは。環境にも優しい。
上記日経新聞によると、工場では水に電流を流して分解し、水素を取り出して次世代エコカーの燃料を供給する水素ステーションなどに運ぶとのこと。
分解に使う電力は、工場周辺に設置する太陽光や風力発電所などでつくるため、発電から製造、使用時を通して二酸化炭素(CO2)を出さない利点があるとのこと。
工場では水に電流を流して分解
水素を取り出して次世代エコカーの燃料を供給する水素ステーションなどに運ぶ
分解に使う電力は、工場周辺に設置する太陽光や風力発電所などでつくる
発電から製造、使用時を通して二酸化炭素(CO2)を出さない利点がある
福島の水素工場で水に電流を流して分解するのに使う電力は、工場周辺に設置する太陽光や風力発電所などでつくる。これがポイントだと思います。なぜかは下記参照。
なぜ福島に水素工場なのか 。福島新エネ社会構想で福島復興。
さて、福島復興は分かりますが、なぜ水素工場なのか。
これを理解するのに、理解しておきたい点。それが、福島新エネ社会構想。安倍首相は以前、「福島を水素社会を開く先駆けの地としたい」と表明しました。
「福島を水素社会を開く先駆けの地としたい」
福島新エネ社会構想。以前の日経新聞によると、福島新エネ社会構想は、福島県を水素や再生可能エネルギーの先進拠点にするというものであるとしています。
福島新エネ社会構想
福島県を水素や再生可能エネルギーの先進拠点に
で、上記のポイントを思い出してください。福島の水素工場で水に電流を流して分解するのに使う電力は、工場周辺に設置する太陽光や風力発電所などでつくる、という点。
これは要するに、福島に水素工場ができると、関連産業も同時に伸びてくる(しかも工場周辺の関連産業)という話になってきます。水素、太陽光、風力などが福島で盛り上がってくると、福島は次世代エネルギー都市に生まれ変わる可能性を秘めていますね。
今後、水素により注目が集まるか。世界の水素関連インフラ市場規模は2015年には160兆円弱に。
冒頭の日経新聞によると、地球温暖化対策の新たな国際枠組みのパリ協定は年内にも批准される見通しで、環境負荷の低い水素への注目も高まる見込みだとのこと。水素が大量に生産できるようになれば、経産省が20年代後半の実用化を目指している水素発電所の普及にも弾みがつきそうだとのこと。
日経BPクリーンテック研究所は、水素発電所や燃料電池自動車など世界の水素関連のインフラ市場規模は、50年に160兆円弱と15年の6.8兆円から大きく伸びると試算しているとのこと。
地球温暖化対策の新たな国際枠組みのパリ協定は年内にも批准される見通し
環境負荷の低い水素への注目も高まる見込み
水素が大量に生産できるようになれば、経産省が20年代後半の実用化を目指している水素発電所の普及にも弾みがつきそうだ
日経BPクリーンテック研究所は、水素発電所や燃料電池自動車など世界の水素関連のインフラ市場規模は、50年に160兆円弱と15年の6.8兆円から大きく伸びると試算
水素に注目が集まるのはまさにこれから。市場は50年には、なんと160円超弱まで伸びると試算されています。
福島に世界最大級の水素工場。このプロジェクトが大成功となるよう、期待しましょう。