これはちょっと嫌なニュース。私はアタチュルク国際空港、何度も行ったことがあります。世界的に有名なハブ空港ですから、乗り継ぎでたまに使います。そんなアタチュルク空港での事件です。
[更新] 被害状況が拡大しています。
複数回の爆発
6月29日の日経新聞の記事によると、
トルコの最大都市イスタンブールのアタチュルク国際空港で28日夜(日本時間29日未明)、複数回の爆発が起きた。イスタンブール県知事によると、28人が死亡し、60人が負傷した。3人の自爆テロ犯が犯行に及んだという。
[更新] 36人死亡、147人が負傷へ拡大
各種メディアによると、36人が死亡、147人が負傷したとのこと。
[更新] 41人死亡、239人が負傷へ拡大
BBC(英語)によると、死亡者は41人へ拡大、負傷者は239人へ拡大とのこと。
41人のうち、外国人は13名ということです。
現在の死亡者の内訳
上記BBC(英語)によれば、
23名 トルコ人が一番多いです。
5名 サウジアラビア人
2名 イラク人
あと1名で複数の国
とのこと。日本人は含まれていません。
3人の自爆テロは自爆か
6月29日の時事通信の記事によると、
3人が自爆
ということで、犯行社は自爆した模様。
事件の経過(自爆の状況等): 情報が錯乱している
上記時事通信によれば、
爆発があったのは国際線ロビーの入り口。ボズダー司法相は議会で、自動小銃で武装した容疑者の1人が乱射し、自爆したと説明した。一方、当局者によれば、治安部隊が容疑者2人に向かって発砲し、2人が自爆した。また、ロイター通信は「警官が1人を取り押さえたところ自爆した」と目撃者の話を伝えており、情報は混乱している。
なお、各種報道機関によると、イスラム国(IS)からの犯行声明はだされていないとのこと。
[更新] 容疑者と警官、格闘後に自爆か
6月29日の時事通信によれば、警官と容疑者が格闘後、自爆とのこと。
目撃者の1人は「警官が容疑者と格闘し、直後に容疑者が自爆した」と証言した。相次ぐテロを受け、強化されていた警備に侵入を阻まれ、容疑者らが次々自爆した可能性が浮上している。
邦人の被害状況
上記時事通信によれば、
在イスタンブール日本総領事館は「現段階で邦人が巻き込まれたという情報には接していない」と述べた。
発着便は全てキャンセル
各種報道機関によると、事件の影響で発着便は全てキャンセルとなりました。
イスラム国(IS)の犯行か
上記日経新聞によれば、
15年夏以降、トルコでは少数民族クルド人系の反政府勢力や過激派組織「イスラム国」(IS)によるとみられるテロが相次いでいる。イスタンブールでは今月7日にも警察車両を狙ったテロが起き、警察官ら12人が犠牲になったばかりだった。
同空港は欧州と中東やアフリカを結ぶハブ空港。
アタチュルク国際空港とは
国際的に大きなハブ空港で、上記日経新聞によれば、
2015年には6100万人以上が利用し、ロンドンやパリに次いで欧州で3番目に利用者が多かった。
トルコは外交的には割と平和な話が多いが、クルド武装勢力問題やイスラム国関連問題は収束せず
トルコの外交に関しては、私のほうでは最近、
[外交ニュース] トルコとイスラエル、和解へ。トルコ船団襲撃事件に関して
という記事と、
[速報、更新 国際政治情勢] なんとトルコのエルドアン大統領がロシアのプーチン大統領に謝罪文。ロシア軍爆撃機撃墜事件に関して。ロシアはトルコの友人であり、戦略的パートナー。トルコの外交戦略に動きか
という記事を書いています。
両記事とも、トルコの外交戦略を考えるうえで参考になるかと思います。ただ、今回の問題はクルド武装勢力かイスラム国関連の可能性が大変高いということで、これはまたトルコの別の対処すべき問題といえるでしょう。
今後この問題にトルコがどう取り組んでいくのか、要注目です。