バングラデシュの日系企業はどうなる。
バングラデシュ。豊富で安価な労働力。親日的。そんなバングラデシュで起こった悲惨な事件。日本人7名が犠牲になりました。事件に関しては、
の方に、事件の概要から被害状況からけっこう細かく書いてます。
事件を機に、企業進出は衰えてしまうののでしょうか。現在進出している日系企業やバングラデシュの魅力などを垣間見ます。以下、7月3日の日経新聞の記事をまとめ、考察していきます。
バングラデシュは魅力的な投資先であった
上記日経新聞によれば、日系企業にとって、バングラデシュの魅力で特にあげられるのは、
インフラ投資拡大など経済成長
縫製拠点として
インフラ投資、縫製拠点、これら2点が魅力的だと例であげています。ITもありますが、それ以上にインフラと縫製が重要なので、今回はそれに絞っていきましょう。
インフラ投資拡大など経済成長
実は、今回のバングラデシュ襲撃事件の被害者が現地にいた理由も、少しここに関わってくる話ということもできると思います。なぜか。私自らの記事の重複になりますが、産経新聞によると、今回JICA関連会社が現地にいたのは、
ダッカの交通渋滞解消を目的にした事業
が目的であったということです。ひどい交通渋滞。まさに、インフラ事業に将来的につながる可能性があるトピックで現地にいたといってもいいでしょう。
どのような日系企業が、バングラデシュのインフラ事業に関わっているのでしょうか。上記日経新聞によると、バングラデシュは、
- 内需拡大を映して、建設業や運輸業の進出が目立っている。
- 首都ダッカとチッタゴンを結ぶ国道の橋の建設工事を約900億円で受注した大林組と清水建設
ということで、例として大林組と清水建設をあげています。
縫製拠点として
中国からバングラデシュへシフト。そんな話、聞いたことある方、多いでしょう。私が聞いたのはもう5年ぐらい前の話ですが、ずいぶん加速していったようです。
グローバル企業も進出
日系企業だけでなく、グローバル企業もバングラデシュを縫製拠点としています。上記日経新聞では例として、
スウェーデンのヘネス・アンド・マウリッツ(H&M)
「ZARA」を展開するスペインのインディテックス
米国のウォルマート・ストアーズ
GAP
このように、誰もが知ってる企業たちはバングラデシュで縫製してるわけです。要は世界の流れですね。
日系企業もバングラデシュで縫製進出
上記日経新聞で例にあげているのは、
バングラデシュ北部に3000人規模の縫製工場を持つ東レ
衣料品店「ユニクロ」を運営するファーストリテイリングはダッカ市内にグラミン銀行グループとの合弁会社と、工場を管理する事務所
ただ、例えば東レでは、上記日経新聞によれば、
全従業員の安全を確認、同日も通常どおり工場は稼働させた。
とあるように、事件をうけて工場をストップするようなことをしていません。だから、この3000人の工業は今後も確実に稼働していきそうな感じですね。
事件はどう影響を与えるか
一番影響があるのは、”これから”進出しようと考えていた企業でしょう。こんなの見たら熱が冷めてしまうでしょう。既にある企業も、しばらくはどたばたするかもしれません。なぜか。それは、今回の場合、大使館などがあり、5つ星もあり、中上級階級の人が住むエリアでこのようなことが起こったからです。現地にいる日本人も普段休日などを過ごしたりする場所で、このようなことが起こったわけです。かなり当惑していることでしょう。いや、普段外交官が行っていたようなカフェが狙われたら、どう考えても困惑するでしょう。
あと忘れてはいけないのは、政府主導の事業でしょう。政府が関わってくるインフラは今後どうなるか様子見です。というのも、政府は今回の件に対し、相当キレてるわけです。これは難しい問題といえます。
縫製に関しては、基本的にもう世界のグローバル企業も入ってきてるわけですから、そう簡単に引けないというのはあります。ただ、上記書いたように、状況が状況なので、どうなるかは各社次第でしょう。各社の動きに要注目です。
状況が落ち着くまでは各社、対応を迫られるでしょう。これからの進出企業をどう取り戻すのか、インフラ事業はどうするのか、そして政府はどう動くのか。いろいろ今後の動きに注目です。