合意に至らなかった。
ドイツ銀行がMBSの不正販売問題をめぐって米司法省と合意しなかった
ロイターによると、ドイツ銀行 株が序盤の取引で3%超下落したとのこと。ドイツ銀行のクライアン最高経営責任者(CEO)は週末、モーゲージ担保証券(MBS)の不正販売問題をめぐって米司法省と合意しなかったもようとのこと。
ドイツ銀行 株が序盤の取引で3%超下落
ドイツ銀行のクライアン最高経営責任者(CEO)は週末、モーゲージ担保証券(MBS)の不正販売問題をめぐって米司法省と合意しなかったもよう
ドイツ銀行のMBS不正販売問題における和解金(罰金)絡みの話。下記でも整理しますが、今回は合意に至らず。これに関しては、ドイツ銀行は近々、合意して減額を勝ち取るという話がありました。
ドイツ銀行は米司法省とMBS不正販売での罰金の減額を勝ち取る可能性があるとみられていたが
上記ロイターによると、クライアンCEOは、国際通貨基金(IMF)・世銀の年次総会に出席するためワシントンを訪問。司法省が求めている最大140億ドルの罰金について交渉し、減額を勝ち取る可能性があると見られていたとのこと。
クライアンCEOは、国際通貨基金(IMF)・世銀の年次総会に出席するためワシントンを訪問
司法省が求めている最大140億ドルの罰金について交渉し、減額を勝ち取る可能性があると見られていた
ドイツ銀行のMBS不正販売問題の罰金に関する状況の整理
これいろいろ報道がありますし、私の方でもいくつか記事があるので、重要な点を一度状況整理してみましょう。
1.ドイツ銀行のMBS不正販売問題、当初は1.4兆円の和解金だったが
ドイツ銀行のMBSの不正販売問題をめぐる米司法省との和解金(罰金)では、当初は1.4兆円という巨額の和解額が提示されていました。MBSの不正販売問題、報道当初などについては下記の記事にて。
米司法省がドイツ銀に1兆4300億円の和解金要求。1.4兆円はドイツ銀行の財務をますます厳しくする
2.ドイツ銀行の罰金は大幅削減の54億ドル(5400億円)で近く合意とみられていた
その後、1兆4300億円という巨額の金額から、5400億円へと減額で近く合意とみられていました。
私の方では、この金額は罰金だけでの増資を避ける金額であるとしています。
ドイツ銀行、米司法省への和解金(罰金)は54億ドル(5400億円)で近く合意か。要は罰金絡みの増資を避けたいわけか
その後いろいろありましたが、とりあえず減額で合意が望まれていました。
3.ドイツ銀行はまだMBS不正販売問題で合意せず。クライアンCEO交渉も、合意でまだまとまらなかったようだ。
で、今回の話がここです。クライアンCEOはワシントンに行ったので、その足で米司法省とコンタクトをとって交渉してくるという期待がありましたが、ここでまだ合意ができなかったようです。
4.まだ協議を継続している
10日のBloombergによると、ドイツ銀行は協議を継続中とのこと。
米司法省と行っている協議は継続中
協議は継続しないとまずいです。
ドイツ銀行は減額交渉を継続し、とにかく合意を。間違っても訴訟はしないように。
ドイツ銀行、まだ合意せず。私の方でもいろいろ資本関連の噂等も書いていますが、MBS不正販売問題に関しては、独立した問題。とりあえず、ドイツ銀行はなるべく早く、納得いく金額で合意するのが好ましいでしょう。
一番避けたいケースは、最後の最後まで合意に至らず、ドイツ銀行が訴訟するケース。IMFのラガルド専務理事の言葉を借りれば
「和解は常に裁判に勝る」
ラガルド専務理事が和解することを望むと発言したからには、間違っても訴訟するなよという意味にもとれます。ドイツ銀行の今後の行方に引き続き注目です。
[更新] ドイツ銀行の罰金は8500億円か
各種メディアが報じたところ、ドイツ銀行は12月22日、罰金8500億円で米司法省と合意したとのこと。
とりあえず合意できたのはよかった。
これに関してはまた別途機会を見つけて書きたいと思います。