エネルギーと資源以外とはおもしろい。

 

三井物産がロシアの食糧大手ルスアグロと製薬大手のアールファームに出資へ。エネルギー以外でも日ロ企業の協力分野が広がっている。

日経新聞によると、三井物産はロシアの食糧大手ルスアグロと製薬大手のアールファームにそれぞれ出資する方針を固めたとのこと。

 

エネルギーが中心だった日ロ企業の協力分野が広がりを見せつつあるとのこと。

 

  • 三井物産はロシアの食糧大手ルスアグロと製薬大手のアールファームにそれぞれ出資する方針を固めた

  • エネルギーが中心だった日ロ企業の協力分野が広がりを見せつつある

 

三井物産が、ロシアの食料大手と製薬大手に出資します。これはおもしろい動き。

 

というのも、ロシアというと、資源・エネルギーが中心だったわけです。今回は、そういった分野以外での出資となります。

 

 

なぜ三井物産はロシア食料大手と医薬品大手へ出資するのか

さて、なぜ三井物産はロシアのエネルギー以外の企業に出資をするのか。企業別に見ることも大切ですが、まずは大きな流れを考えて見ましょう。

 

私は、ここでは2つのポイントを示したいと思います。

 

1.資源価格の持ち直しでロシア景気の回復が期待されている。石油輸出国機構(OPEC)が原油減産も決めた。

2.安倍政権がロシア政府との経済協力、関係強化を進めており、その一環の動きか。

 

以下、見てみましょう。

 

 

1.なぜ三井物産はルスアグロとアールファームに出資するのか。資源価格の持ち直しでロシア景気の回復が期待されている。石油輸出国機構(OPEC)が原油減産も決めた。

まず、ロシア経済が落ち込んでいるのは周知の通り。

 

ただ、最近は資源価格の持ち直しで、ロシア景気の回復が期待されています。つい先月、石油輸出国機構(OPEC)が原油減産も決めました。ロシアと原油は密接なつながりがありますから、方向としては、悪くないでしょう。要は、はついただろうとの推測がされているともいえます。

 

そんでもって、今回のミソは、エネルギー・資源以外での投資という点。それが下記。

 

 

2.なぜ三井物産はルスアグロとアールファームに出資するのか。安倍政権がロシア政府との経済協力、関係強化を進めており、その一環の動きか。

今回の三井物産の動きは、安倍政権が存在したからこそ、このような動きが起こっている可能性が非常に高いです。

 

上記日経新聞によると、安倍晋三首相はロシアに「健康寿命の伸長」「産業多様化・生産性向上」など8項目の経済協力策を示しており、三井物産の動きはこれに沿ったものとのこと。

 

日ロの経済協力はエネルギー分野を中心に進んできたとのこと。ロシアはエネルギー以外の産業育成を急いでおり、今後の両国の関係次第で企業の協力分野がさらに広がる可能性があるとのこと。

 

  • 安倍晋三首相はロシアに「健康寿命の伸長」「産業多様化・生産性向上」など8項目の経済協力策を示しており、三井物産の動きはこれに沿ったもの

  • 日ロの経済協力はエネルギー分野を中心に進んできた

  • ロシアはエネルギー以外の産業育成を急いでおり、今後の両国の関係次第で企業の協力分野がさらに広がる可能性がある

 

まさに安倍政権効果。今回三井物産が出資するのは食糧大手と製薬大手ですが、確かに安倍首相の経済協力策に沿っていると考えられます。邦銀もロシア企業との提携を加速させてますから、全体的な流れとしてはロシアとの経済協力が拡大している方向といっていいでしょう。

 

さて、もう少し今回三井物産が出資する会社についてみてみましょう。

 

 

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三井物産とルスアグロは資本・業務提携をめざす覚書を交わし、三井物産のルスアグロへの出資額は数十億円か

上記日経新聞によると、三井物産とルスアグロは資本・業務提携をめざす覚書を交わすとのこと。出資額は数十億円とみられるとのこと。

 

ルスアグロは穀物や食用油、畜産を手がけ、2015年度の売上高は約1400億円だったとのこと。ロンドン証券取引所に上場しているとのこと。

 

  • 三井物産とルスアグロは資本・業務提携をめざす覚書を交わす

  • 出資額は数十億円とみられる

  • ルスアグロは穀物や食用油、畜産を手がけ、2015年度の売上高は約1400億円だった

  • ロンドン証券取引所に上場している

 

 

三井物産がルスアグロに出資する目的は何か。

上記日経新聞によると、経営ノウハウや日本の農業技術をルスアグロに提供し、アジアやロシア国内での販売拡大を後押しするとのこと。既に出資するロシアの食用油と穀物を扱う企業との相乗効果も探るとのこと。

 

  • 経営ノウハウや日本の農業技術をルスアグロに提供し、アジアやロシア国内での販売拡大を後押しする

  • 既に出資するロシアの食用油と穀物を扱う企業との相乗効果も探る

 

 

三井物産はアールファームに150億~200億円を投じて株式の約10%を取得予定。アールファームは三井物産と提携し、医薬品の種類を増やし、海外の販路も開拓。

上記日経新聞によると、アールファームには150億~200億円を投じて株式の約10%を取得する見通しとのこと。

 

同社はインドなどの製薬会社からライセンス供与を受けた医薬品を製造するとのこと。三井物産との提携によって医薬品の種類を増やし、海外の販路も開拓するとのこと。

 

 

三井物産はアールファームに出資することで、医療事業をさらに強化か

三井物産が医療分野を強化しているのは、私のほうでも以前からいろいろ書いてます。例えば先日は、三井物産はあのパナソニックヘルスケアに出資を決めました。

 

[三井物産が医療機器パナソニックヘルスに出資] 三井物産はパナソニックヘルスケアに3年越しで遂に出資。血糖値測定システムなど、病院経営に生かしてほしい

 

今回は医療機器ではなく、医薬品ですが、三井物産はロシアの医薬品市場拡大に期待をしていると見ていいでしょう。

 

さて、今後の日ロの経済協力の動きはどうなるか、要注目です。

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