今回は、あの車谷氏について。
なんと次は東芝会長に就任するという話。
いったいなぜ車谷氏かというあたりもポイントとなります。
車谷暢昭氏が東芝会長に就任
11日の日経新聞によると、東芝は元三井住友銀行副頭取で英投資ファンド、CVCキャピタル・パートナーズの日本法人会長を務める車谷暢昭氏(60)を4月1日付で代表執行役会長に迎える人事を固めたとのこと。
東芝では取締役に就かず、執行役として事業運営を担うとのこと。会長職は17年2月以降、空席となっていたとのこと。
東芝は元三井住友銀行副頭取で英投資ファンド、CVCキャピタル・パートナーズの日本法人会長を務める車谷暢昭氏(60)を4月1日付で代表執行役会長に迎える人事を固めた
東芝では取締役に就かず、執行役として事業運営を担う
会長職は17年2月以降、空席となっていた
東芝会長に就任する元住友銀行副頭取である車谷暢昭氏、CVC日本法人会長から再び華麗な転身。
今回の話題は車谷氏。
以前私の方でも、車谷氏がCVC日本法人会長になった際、記事にしました。
[三井住友銀行頭取に成り損なった車谷氏、華麗な転身] 三井住友銀前副頭取の車谷暢昭氏が英CVC日本法人会長に。欧州最大の有名ファンド、車谷氏の実力やいかに。
車谷氏は、三井住友銀行の副頭取だった人物です。車谷氏は東大卒で、旧三井銀行出身。
上記記事でも書いたように、車谷氏は三井住友銀行頭取に成り損なった人物ですが、その後、華麗な転身を遂げます。
CVC日本法人会長に就任したのです。
CVCキャピタル・パートナーズは、欧州のどでかい有名ファンド。
上記記事で書いたように、日本でも大きく投資をしているファンドとなります。
とりあえず、この華麗な転身は見事でした。
そんな車谷氏が、今回は東芝会長になります。
またの華麗な転身となりました。
なんだかすごい経歴になってきましたね。
三井住友銀行頭取になるよりも、むしろ濃い人生を歩んでいるかもしれません。
なぜ車谷氏が東芝会長に迎えられたのか。三井住友銀行という主力取引銀行との結びつきを強める意味でも重要か。
さて、なぜ車谷氏が東芝会長に迎えられたのでしょうか。
3つの大きなポイントがありそうです。
3つとは、車谷氏が
1.三井住友銀行という東芝の主力取引銀行の元頭取
2.PEファンドの会長歴任
3.原子力事業への理解がある
という点。
上記日経新聞によると、車谷氏は三井住友銀で東日本大震災後の東京電力の支援枠組み作成に携わり、2017年5月にCVCに転じたとのこと。主力取引行の出身で原子力事業と企業再建に通じた同氏を会長に迎え、経営再建を確実にする体制を固めるとのこと。
車谷氏は三井住友銀で東日本大震災後の東京電力の支援枠組み作成に携わり、2017年5月にCVCに転じた
主力取引行の出身で原子力事業と企業再建に通じた同氏を会長に迎え、経営再建を確実にする体制を固める
まず一つ目の三井住友銀行の元頭取という点ですが、これはでかいです。
三井住友銀行は、東芝の主力取引銀行ですので。
東芝は昨年いろいろ大変でした。
当然、主力取引銀行も大変でした。
当時、三井住友銀行は、みずほ、三井住友信託銀行と共に、融資協議でいろいろ動いていたことを覚えている方もおられるでしょう。
相当東芝に振り回されてましたが。
主力取引銀行との結びつきというのは重要なものです。
主力取引銀行出身者ということで、今後、東芝との結びつきをさらに強固にするという意味合いもあるのでしょう。
車谷氏の東芝会長就任、PEファンド会長歴任、原子力事業への理解も重要なポイント
2つ目のPEファンドの会長歴任という点ですが、これもポイントでしょう。
CVCというファンドは、ファンドはファンドでも、PEファンドです。
PEファンドは短期ではなく、より長期の経営再建を重視します。
ボロボロになった東芝を経営再建していくという意味でも、PEファンド会長である車谷氏が注目されたのでしょう。
そして、3つ目の原子力事業への理解という点も重要でしょう。
あの東電が相当ピンチだった時の話。
三井住友銀行も東電が潰れては困るわけで、そこで活躍したのが車谷氏です。
この時に原子力事業への理解も深めたことでしょう。
よって、ここも東芝会長として選ばれたポイントとなります。
東芝会長となる車谷氏のゆくえは。要注目です。