これはサプライズ。
本日は、
[思惑を深めるニュース] ソフトバンクが7700億円でテンセントにスーパーセルの売却を決定!ソフトバンクの動きがさらなる思惑を生む
という記事を書きましたが、それ以上のサプライズがでました。以下、6月21日の日経新聞の記事のまとめと考察をしていきます。
ソフトバンク、アローラ副社長が退任!
上記日経新聞によれば、
ソフトバンクグループのニケシュ・アローラ副社長(48)が22日付で退任することが21日分かった
って明日じゃないですか。これどうなってるんですかね。え、もしかしてクビ?いや、クビじゃなくて円満となってます。下記参照。
さらには、
孫氏は自身が60歳になるタイミングで社長を譲ろうと考えていたが、最近になって社長をしばらく継続したいと考えるようになり、2人で話し合って退任を決めたという
バッターボックスの手前のウエーティングサークルでずっと待たせておくのは申し訳ない
とあります。
そして、いちよう、円満で退任ということにはなっています。それがこちら。
2人で話し合った結果、「お互い円満に尊重し合った状況のままでアローラ氏が次の道を進むのが最善」(孫氏)との結論に至った
サプライズ、サプライズ。だって、以前より、孫社長はアローラ氏を後継者として指名しており、何かと株主から言われても、信じているということを言っていたわけですから。
株式は孫社長が譲り受ける
これを私が読んだとき最初にやはり思ったのは、株式ですよ。アローラ氏は、骨をうずめる覚悟で、ソフトバンク株を以前買いました。これが、アローラ氏の本気度を示し、株主からも当時好感をもたれました。そりゃこれだけする人はあんまりいないですからね。
で、株式はどうするのか。上記日経新聞によれば、
退任に伴いアローラ氏が持つソフトバンクグループ株952万は孫氏に売却することで合意
というわけで、なんと952万株ですが、孫氏が買うんですね。
15年度のアローラ氏の報酬は50億円
5月26日の日経新聞の記事によると、ソフトバンクが発表したところ、
6月22日に開く株主総会の招集通知を公開し、ニケシュ・アローラ副社長(48)の2015年度の報酬が約80億円だったと明らかにした
とあります。なお、上記日経新聞によれば、
東京商工リサーチによると日本企業の取締役の報酬としては過去最高
とあるように、破格の待遇だったわけです。
アローラ副社長巡る書簡の調査結果の影響は?
なお、4月21日のBloombergの記事によると、
同書簡はアローラ氏について、利益相反の有無や過去に不適切な行為に関与した可能性、経営判断のまずさなどを挙げている。これとは別に、ソフトバンク傘下の米スプリントの取締役会に宛てた投資家一人からの書簡も、同様な理由でアローラ氏の取締役解任を求めている。
6月21日の日経新聞の別の記事によると、20日にソフトバンクは、
書簡を1月に受け取ったことに関して、調査を完了したと発表
書簡で指摘された問題はなかったと判断。申し立て内容について「評価するに値しない」と結論付けた。
としています。この書簡では、アローラ氏の手腕を問題視していたわけです。ただ、これに関しては問題ない、と結論付けています。本当にそうだったか?オフィシャル上は問題なしですがね。
可能性としてあるのは、
- 孫社長が思っているほど、スピード感がなかった
- 次迫る大きな決断に、アローラ氏が乗り気でなかった
- 何かこの調査の最中に、他の事実が発覚したりした可能性
- 孫社長との仲
現時点では、はっきりしませんね。
スプリントはガタガタだから、これをどうするか
孫社長が続投。実力ある方ですから、いろいろ憶測は呼ぶでしょうが、これはこれで楽しみですね。まずはスプリントの再建、そして、次迫る大きな決断。これでしょう。
そして、前の記事でもかきましたが、資金を大量に集めているソフトバンク。ソフトバンクといえば、ヤフージャパン。そしてその大株主の米ヤフーの話題が今アツいです。これに関しては、
驚きニュース 米ヤフーのネット事業はAT&Tかバフェットさんの会社が支持する人が買収するかもしれない?!買収額の数字のトリックを解説。一体誰が買うんだろうか。
をどうぞ。ソフトバンクは何かでかいものを買収するのか、それともスプリントの再建資金にあてるのか。何かこれから、でかい決断があるはずです。あと社外取締役の永守さんは、今回の件をどう思っているのでしょうか。永守さんの再任に関しては、こちらの記事をどうぞ。
後継者選びもスタートラインへと戻る
あと、後継者選びですよね。アローラ氏が後継者だったわけで、アローラ氏が退任するわけですから。孫氏も誰か育てないといけませんね。それではまた!
[追記] オフィシャルのプレスリリース
代表取締役の異動(退任)に関するお知らせ
貼っておきました。
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